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リゼロ(Re:ゼロ)/6話でのおとぎ話の綺麗な演出 3つの夕焼けは鬼子たちと死に戻りを憂う

      2016/05/14

前回は謎だった死因が明らかになった5話のエピローグ。

6話15
▲ 先にEDを流して不穏さを演出した。そして、4話、5話、6話のどれもがベッドから、つまり死に戻った朝から始まっている。(考察好きにはたまらない仕掛け。)

6話でのスバルは謎の著しい吐き気、そして鎖の音とともに四肢をもぎとった犯人、真相を究明しようと、以前とは違って食客扱いを希望します。

6話16
使用人ではなく食客ということもあり、屋敷の面々との絡みはごくごく僅か。レムとラムに至ってはメイドの仕事に忠実で、対応は事務的で、素っ気無い。

それが情報収集のためとはいえ、彼女たちの優しい一面、穏やかで心躍った日々を知っているスバルはついついラムにはぽろっと本音をこぼしてしまいます。

6話
「もっと気安く接してくれて構わないんですけど?」

6話1

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バルスではなくお客様

彼女たちが素っ気無いために、視聴者側としても、エミリアとのやり取りや、ベアトリスの相変わらずのツンっぷり、スバルが本を取ってあげるシーンには安心感を覚えるところ。

6話3
▲ ループの中のループ(既視感)とはこのこと。(笑)

ですが、そんなスバルの寂しさをお姉ちゃんなラムは汲み取ってあげました。

6話5
「客人の前で堂々とサボりとかお前のクソ度胸には言葉もねぇよ」

6話4
「もっと気安く、と最初に言ったのはお客様の方でしょう?ラムはご要望に応えただけよ」(脚パタパタ)

どこか異世界めいた美しい夕焼け

6話6
それから少しばかり打ち解けた二人の話題はスバルの地元(現代日本)のおとぎ話、「泣いた赤鬼」へ。

6話7
スバルの子供に好かれる一面も感じられる読み聞かせの一幕、3つの窓に差し込む赤と青、それから紫の3色に分かれた夕焼けの演出は息を呑むほど美しく、そしてそんな3色の混ざり合う空は、教会のステンドグラスのような華美さがありながら、どこか禍々しさもあって、異世界めいてもいます。

6話126話13
その後の一種豪奢でもある黄金色の日光は、二人の距離が確実に狭まり、特にラムのスバルに対する認識が、”一つの柔らかな黎明”とともに改められた瞬間でもありました。

全く気付かないというのも難しい話ですが、もちろんこの「鬼な」演出はラムの心境、そしてレムとラムの境遇を暗示しています。

6話15
▲ 窓に映りこむレムと思しき存在

鬼族であるラム。同じく鬼であるレム。神童と呼ばれ、敬われるほどの立場だったラムが、鬼としては凡才だったレムをなぜ常に守り続けていたのか。なぜレムは常に自分の後ろについてきて、そして縮こまってしまっていたのか。

ラムの角が折れてしまったことに安堵を覚えたのは、何もレムだけではなかったこと。もしかして角は折れなかった方が、未だに自分を称え続けるレムのためにはよかったかもしれないこと。

6話8
「願うばかりで尻拭いは人任せの赤鬼と、自己犠牲に浸る馬鹿な青鬼と」

6話14
スバルの選択は戦いのない国の現代人の思想で、一言で言うなら形のない理想論であり、でもその理想がかつての自分にきちんと備わっていたのなら、神童の力にあぐらをかいて無理に戦ったりはせず、二人で落ち延びることを最優先に考えていたのなら。それでも終わったことだと切り替えられるのがラムなんですけどね。(笑)

6話18
製作陣が工夫を凝らしたこのwebでは語られていないおとぎ話の一幕。さすがに3連続の同じ展開は飽きるだろうという気遣い、でもそれにしては丁寧に演出してくれていて、襲撃される終盤には今度は赤色の強いシーンに仕上がっています。今後予想されるレムの人気っぷりもあるでしょうしね。)

6話176話19
▲ 今回はそのまま7話に続く

3色の夕焼けを用いた今回の叙情的演出は、僕らが話が進むごとに感じてやまない残酷な運命を強いられるスバルに対する憂いを感じ取ってのことでしょうけど、この静けさ漂う丁寧っぷりを鑑みると、製作陣もまたスバル、強いてはリゼロという作品そのものに憂いを感じ取りつつ製作しているんだなぁと、改めて製作陣への期待を感じずにいられません。

これら仄かな幻想的演出を「餞」とまですると、スバルが調子こくかもしれませんけどね。(笑)

6話9
「…嘘か嘘なのか嘘はよくないよ嘘ダメ絶対~」


 - Re:ゼロから始める異世界生活

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