オーバーロード/エントマの“声”になったアルシェ 切なさを呼ぶ早熟の魔法詠唱者はアインズの前ではゲロを吐く
プレアデスの中でもシズとともに「かわいい」を連呼されるエントマ。
でも火力にはそれほど恵まれていない職であったのと、戦ったイビルアイが対蟲の魔法<蟲殺し>を所持していたという運の悪さから、人間に勝利を許してしまうナザリック勢が一人。
この敗北でエントマは自身の声を失い、元の声を披露してしまうことになりますが、それは後ほどきちんと“別の声”があてがわれます。
冒険者と請負人
アニメでは漆黒の剣を始めとした冒険者と冒険者組合の様子までしか描かれませんでしたが、その裏側には、請負人<ワーカー>と呼ばわれる人々が存在しています。
請負人である彼らには冒険者組合には回されていない、未知なる、あるいは危険な仕事が回ってきます。冒険者が、コミュニティを持つ正義の存在だとするなら、請負人は後ろ盾のない傭兵といったところ。名誉とは無縁です。
冒険者と請負人を現実で例えるなら、会社員と派遣社員です。会社員には安定と保険と世間の信頼があります。派遣社員はそれらがない代わりに自由があり、ダブルワークダメなどの制約もないので、仕事選びをうまくやりさえすれば短期でも長期でも会社員よりも稼げるというシステム。(命の危険性が伴うために収入の大きさは派遣社員の給料の比ではありませんが。)
ただし、仕事の内容、環境の良し悪しから派遣社員を仕切る人の性格の悪さなどといった情報の収集は不可欠。請負人たちも情報の収集能力には長けている人が多いです。
そんなわけで、コミュニティを得ることによる制約を嫌ったり(治療は無償で行ってはいけないなど)、強さランクというプレート制度を煩わしく感じたり、手っ取り早く大金がほしいといった冒険者たちが請負人となっていきます。なかにはモンスター討伐に快楽を感じる狂人がいたりと、そんなオバロの世界観の作りこみをひしひしと感じる請負人の<フォーサイト>というチームに、アルシェという魔法詠唱者の少女は属しています。
第3位階魔法を使える天才魔法詠唱者
アルシェは第3位階魔法を使え、その才は、天才と言えました。(表向きの)人類最高峰の魔法詠唱者フールーダ・パラデインの元弟子でもあります。
それから生まれながらの能力持ちで、偶然にもフールーダと同じの、相手の魔法詠唱者の魔力の大きさを感じ取る能力を持っています。アインズと対峙した際には、その魔力のあまりの大きさにゲロを吐いてしまいます。「――無理無理無理!!」
才能の豊かさ、能力の高さとは裏腹に家は不幸でした。いわゆる没落貴族であるアルシェの父親は、いまだに貴族の栄光を保とうとして調度品にお金をかけてやみません。アルシェが請負人となったのは、このろくでもない父親のせいで減らない借金を日々返すためなのでした。
そんなアルシェの最期はエントマの新しい“声”。ワーカーは他にもたくさん登場していて、それぞれキャラも濃いため、脇役も脇役ですが、美少女です。酷な末路は鬱展開とも言えるでしょうけど、アルシェにつきまとう切なさをうまく表現して、残酷の中の切なさ筆頭のエンフェンリートのような名作回を表現してほしいなぁと思います。(残酷さは、本当の意味で人の温かさを教えてくれます。)
ちなみに若干片言で話し、気品のある美少女なアルシェは、アニメになったらおそらくシズと似ている雰囲気になるかと思いますね。
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オーバーロード
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