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リゼロ(Re:ゼロ)/最終話はエミリアを追いかけて、追いついた、ただそれだけの物語として【ヒロイン論争の停戦協定】

      2016/09/24

“ライムグリーンの涼しげな顔色をした雲と空と”

end4
“眠りこけた僕を見下ろす君は、いつものように心配をして”

end6
「どうして、私を助けてくれるの?」

end7
「エミリアが好きだから。俺は君の力になりたいんだ」

なんかそんな恋愛小説、恋愛青春映画ではありそうなフレーズが思い浮かびそうな、爽やかな最終話でしたね。(*´ω`)

レムが出てこなかったのは残念だったけど、2期が現状難しいんだなと察せられもしたところ。リゼロという物語の根っこの部分のハートフルさ、ないしは、スバルというキャラの素朴で清純な部分が昇華されたんだなぁとしみじみ思った最終話でした。

ひとまず、お疲れ様でした~~~!!

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異世界でのリアルな出来事と恋愛

end9
「起きたのね!よかった。ホントに…」

end10
「俺は寝っ転がっててエミリアたんは正座中。んでこの距離で頭の下に天国のような感触があることを念頭に入れると…」

end11
「俺、やっと戻ってきたんだな。長いこと夢でも見てた気分だ。悪い夢を…いや、違うな」

end12
「いい、夢だった?」
「いい、リアルだった」


end13
「自分のことばっかりだった。君のためって言いながら、「君のために頑張る自分」ってやつに酔ってただけだ。そうすれば君はそれを受け入れてくれると勝手に思ってた」

end14
「ごめんな。俺は君を利用して悦に浸ってた。あの時の言葉は全部正しかったよ。俺が間違ってた」

end15
「ずっと隣にいたい。ずっと手を繋いでたい。君が自分の嫌いなところを十個言うなら、俺は君の好きなところを二千個言う」

end16
「俺は君をそうやって、俺の特別扱いしたいんだ」

end17
「…されて嬉しい特別扱いなんて生まれて初めて」

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「どうして二千個なの?」
「俺の気持ちを表現するのに百倍じゃ足りねぇからだよ」


end20
「嬉しい。誰かに好きだなんて言ってもらえる日がくるなんて考えたこともなかったから」

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「私、どうしたらいいの?気持ちを伝えてくれてるのに私…何をしたらいいのかわからないの」
「焦んなくていいよ。別にすぐに答えを欲しがっちゃいないから」


end22
「ゆっくりじっくり、のんびりと俺を好きになってくれたらいい。君の隣を歩きながら君をメロメロにできるように頑張るから」

end23
「ありがとうスバル。私を、助けてくれて」

エミリアの数少ないクローズアップ話として

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「パトラッシュは大丈夫? 俺、今後もアイツと風になりたいんだけど」
▲ 個人的に好きな部分

さて、いつものように少し無粋なお話です。

今回の若干クサかったスバルくん。筆者は18話の時のように生暖かく見守りながら視聴していたんですが、ペテルギウス討伐後、18話と同じく、今度はエミリアを対象に対話をクローズアップする雰囲気になっていったので、視聴時にせよ、以前からにせよ、レム〆はないかなと察した人もいくらかいるのかなと思います。

end29
▲ 9話から STYX HELIXはエミリアがスバルを遠くから見ているというイメージで作られてもいるので、6割くらいエミリアのテーマソングと言ってもよさげ

といっても、エミリアが添えられた手に頬を寄せる場面などでは、(1期EDのSTYX HELIXも流れたしね)グッとこみ上げるものがありました。アニメ版リゼロは、終わってみれば非常にインパクトのある作品に仕上がっていて、記憶喪失や大精霊のパックが後ろ盾になってる辺りなどで“何か重要な秘密”があることを匂わせつつも、原作の展開的に情報の開示はなく(むしろカットしていった方)、レムのメインヒロイン感のためにますますエミリアの存在感は薄くなっていきました。

end27
▲ 3話も泣き顔を見せているだけでもレム人気が高くならない状況を考えるのもなかなか難しい

そうして所見の人にはいささか謎の残る原作寄りの作品として、エミリアとスバルの絡みがレムほどには色濃く描かれていなかった・後半になればほぼ不参加状態、そういう状態であっても(少なくとも筆者にとっては)訴えかけてきたので、『死に戻り』に振り回されるスバルの心境とリンクしていること、ハッピーエンドの最終話として成功したんだなぁと。

実際、アニメのエンドとしてよくまとまっていたという意見は散見していて、それについては筆者も同意見でした。もちろん、「リア爆」を抑えている人たちもちらほら。最終話だからそれで正解。( ´ω`)つ○アメちゃんどうぞ

ヒーローショーのお兄さんが本当のヒーローになった

見た後、少し経ってから思ったのは、エミリアへの口説き方がレムの時(11話)ととてもよく似ているなぁと。いわゆる、決める時はもちろん、照れる時でも「ピースとか親指を立てちゃう系男子」ですね。少しいきすぎると意中の女の子のパジャマ姿に鼻息ふーふーしちゃうリアクション過剰系男子になっちゃうやつ。

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▲ ちょっと思い浮かんだのはデフォルメキャラだけど十四松(他はお馴染みナルトとか) 対する世間知らずなエミリアは、「もうっ!」とか、両手を斜めに合わせちゃう天然女子系

クラスでも目立つワッショイな彼らはどんな些細なものであれ、反応があることを嬉しく考えますが、そのために周囲からのウザいの声とは切っても切れない関係です。スバルについて散々語ってきたので、今更触れる部分はあまり多くないのですが、その辺りは8話の超絶ウルトラテンションと初膝枕とともに色濃く展開されてもいるところでもありました。

『死に戻り』の壮絶な経験を経て、自分の殻を脱ぐに至った屋敷編以降が、スバル本来の女の子に対する接し方であり、口説き方であり、恋愛の進め方だということ。男子高校生らしいと言えばらしいのかな。ちなみに女の子に対する考え方で相通じる部分もある、少年期のヴィルヘルムのテレシアへの接し方と言えば、そっぽを向きながら「分かれよ」と言って、行動で示す男らしい部類でした。

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演出も似ていましたね。しっとり系として、リゼロは演出にも凝っていたアニメなので、ある程度似ている部分が出てくるのも当然と言えます。

元々、最終回をエミリアで終えることは、「レムがかわいそう」という声が出ることは分かりすぎるほどだったでしょうから、レムと同じか、それ以上の感動的な場面に仕上げることは、製作サイドでも考えていたんじゃないかなと思います。

でもそれはエミリアらしく、それでいて、スバルに尽くしたレムの愛も踏みにじらない範囲でなければなりません。この辺りは「誰かに好きだなんて言ってもらえる日がくるなんて考えたこともなかった」って、スバルの手に触れながら泣く、少なからずエミリアの生い立ちにも触れる場面で、ひとまず乗り越えたと思います。

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▲ 最後に紡がれた言葉が「ありがとう」だとしたら、それはレムが教えてくれたもので、ヒロイン論争はひとまず終局になる

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「いずれちゃんとした形で、しかもOKもらうのは俺の中で決定事項なんだし」

そして、スバルらしく。当初から、伝わっていないきらいのあったスバルの良い部分の人間像もこの最終回でようやく、といった印象があります。それが伝わりきらないことがある種、リゼロの旨味でもありますけどね。(逆に伝わりきっていた悪い部分の演出は、レムが担い、大成功を収めていましたね。)レムがあんなに尽くしても、想い人であるスバルは別の人を選ぶという恋愛におけるリアルさも含めて。

end8
「ただそれだけの物語」という素朴なタイトルも、それを表現していました。スバルないしはリゼロを語る上では外せない最弱系主人公として、単に異能無しだけでないスバルの一般人っぷりはもちろん、少し変にのぼせ上がったウルガルム戦直後の失敗を経て、人々から恐れられていた白鯨も大罪司教も倒した英雄になっても謙虚さを忘れず、一途で、素朴さを持ち続けようとするドラクエの系譜にあるおなじみの主人公像の部分を。

最終話は、レムのときと同じ、エミリアがようやく“開放された”という意味もそうですが、成長したら人は変わる、成長しても変わらない想いがある、なんてフレーズを思い起こさせてもくれる、そんなとびきり綺麗で、健やかで、とびきり涼やかな一幕でもありました。

end34

 - Re:ゼロから始める異世界生活

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