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最弱無敗の神装機竜/少年少女たちに世界観の説明は難しかった?つまみ食いアニメ、最弱無敗が惜しい理由

      2016/04/18

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ナルフ宰相といえば、女王ラフィの傍にいるキャラで、2,3度出たばかりの端役も端役。名前すら覚えていない人も多いかもしれませんね。

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▲ でも特徴的な髪型をしていて、作中でも屈指のイケメンでもある

そんなナルフ宰相が今回の11話では長い時間出演、松岡さんの手、もとい声によってその宰相らしい迫力と存在感をまざまざと見せ付けてくれていました。

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「ご、ご冗談はおやめになってください、ナルフ宰相さま!いくらなんでも、兄一人では!」

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「先日のリエス島での一件。もし、協力をしてくれるのであれば、件のアカデミー学園長レリィ・アイングラムと、それに続いた君たち騎士団の罪を不問としよう」

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「悪くない取引だと思うが?どうかね?」

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ルクスとアイリの馬車での兄弟愛溢れるシーンも、「差し当たって二人旅説」を彷彿とさせる名シーンに仕上がっていました。

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それにしても今回の出廷のシーンは、シャリスやセリスティアの父親も登場し、それぞれ要職らしい名演技を見せてくれていましたが、惜しむらくは、彼ら大人たちはもう少し前に出てよかったのかもしれません。

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ファンタジー作品にシリアスシーンが多い理由

そもそも、最弱無敗の神装機竜は少年少女たちを中心としたアニメ。

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別に珍しくもないこの要素なのですが、その世界観といえば、近世ヨーロッパ風の雄大な大自然の残る世界を舞台として、遺跡に眠っていた機竜という近未来メカがあり、そして現代風の学園ハーレムコメディがありと、複雑さを極めます。

現代世界に竜や悪魔や神が登場したり、異世界に僕ら現代人が飛ばされてしまったりなどの非現実的な世界観は、ファンタジー作品の魅力の一つですが、物語にできるだけ早く呼び込むため、序盤での世界観の説明あるいは説明的描写は、程度がどうであれ、必要不可欠です。

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▲ 定番の剣や銃を持たせるにしても銃刀法違反との関係や、魔法のように作り出すのであればその練成方法であったり、説明でいわゆる「SF映画やゲームのように」を多用している作品は力の弱い作品も多い(それを逆に逆手にとったMMORPG系のアニメは最近の流行ではあるけど、それでも描写力を省いてばかりの作品はやはり訴える力が弱くなる。)

その世界の技術や文明が、ある程度現実世界を踏襲したことが分かる文明なら説明はそれほど不要ですが、外国であり、しかも史実的な舞台だと、ある程度の説明が必要になってきます。(いくらファンタジーが好きでも、ヨーロッパの歴史をちゃんと知っている人はそれほど多くはないですしね。)メカと遺跡の存在はほとんど空想の存在なので、もちろん説明は必要で。

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「子供」に世界を説明させることは難しい。子供は基本的に世界を知りませんから。

そこで、一番大人な子供であり、遺跡という存在の説明的存在でもあるクルルシファーにナレーターを任せたのは、クルルシファーのクール系ヒロインにして目立ったキャラクター後々のインパクトを考えたら、上手かったなぁと思います。

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▲ 原作では、捕まったルクスに会いに来たのはリーシャだった

萌えアニメはどのジャンルよりもある意味濃い

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ただ、最弱無敗は「現代」風のキャラクターアニメ、もといハーレムアニメとして人気を集める一方で、文明的な意味での「過去」、「近未来」を備えた三つの要素に留まらず、どちらかといえばゲーマーに近しい存在の遺跡や、流行の最弱系、定番の三人娘や、夜架という「和」をも加えた、ジャンルが多すぎる、独特の世界観を説明しきることは未完に終えてしまいました。

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▲ 11話にして作画を韓国勢に任せたあたり、12話で衝撃的な展開を迎えることはおそらくなさげ

上にも書きましたけど、ファンタジーアニメ作品では、その世界観を視聴者に説明、ないしは迫力をもって納得させないといけません。

これがスムーズにいくと物語に入り込みやすくなるわけで高評価を得やすく、またその一番難しいともいえる風景と世界観の説明をある程度背景イラストで代替できることから、労力を他のことに割いて作品の新しさも持ちやすく、アニメのヒット作にファンタジー作品が多い理由ともなっているのですが、本来、いわゆるシリアスな作品に萌えは合いません。水と油の関係まではいかないかもしれませんけどね。

最弱無敗は、ヒロインが多数いるし、やり取りも可愛いしで、確実に萌えアニメの部類です。ですが、その世界観と言えば複雑で、ファンタジーここにありけりなシリアス寄りの世界観です。

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▲ 機竜ってどういう原理で動くの?遺跡っていつ出たの?夜架がいた国って日本みたいな国だったの?などなど、文明・ジャンルの種類だけ浮かぶ疑問も多くなる。それらを分かりやすいように説明していくのがファンタジー作品の義務であり、素晴らしいところ・面白いところでもある。逆に言えば、難しい題材でありながら疑問点を出さないほど分かりやすい作品は受け入れられやすい。

シリアスなファンタジーが好きな人は、ある程度なら萌えを受け付けます。男性読者なら誰しもラッキースケベは嫌いではないですからね。でも逆に萌え好きには、シリアスな展開を苦手とする人は結構います。彼らは日常系アニメのように、とにかくテンポがいい作品が好きなのですね。

そういう意味で、萌えキャラ、萌え展開を多く出すのであれば、その分、世界観の説明をしっかりするのがセオリーで、それをいい塩梅でできている作品たちはやはり高評価を得る傾向にあります。それでも限度はあるのでしょうね。フィルフィの種子が取り除かれなかったことに疑問点を抱かれてしまうほど、つまりラルケは、ハーレムアニメというテンプレ展開を原作以上に意識しすぎたのでしょうね。

最弱無敗の神装機竜は、その挑戦、文明の多さ・ジャンルが多いという魅力を出すには、改変で説明不足に陥るほど、時間が足りませんでした。この文明の多さ、ジャンルの多さを見てみれば、当たり前と言えば当たり前です。作画の可愛さで乗り切った製作陣はある意味すごいですし、2クールで見たかったとつくづく思います。

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▲ 地味めだったセリスティア編だったけど、原作での次なるセリスティアクローズアップ編は、初心すぎる恋心に対する葛藤の模様はもちろん、父親も絡んできて面白い

もしその魅力を100%発揮できたなら、ファンタジーってこんなにも色々なジャンルがあるんだ、同時に表現できるんだという、「ジャンルつまみ食い」作品としての一つの地位を確立できたんじゃないかなぁと思います。お下劣な展開もなかったですしね。残すところ最終話のみですが、11話のルクスの戦闘はかなり動いていて見応えありましたし、次なる夜架との戦いやテュポーン戦を楽しみに待っています。(あともちろんこの決断をできたラルケの今度にもね。)

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ティルファーはずっと可愛い。(笑)

 - 最弱無敗の神装機竜

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