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落第騎士の英雄譚/蔵人回の演出の力の込め具合は有終の美を飾るための英断になるかもしれない 

   

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ついに8話!倉敷蔵人戦がやってきました!

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蔵人が連撃を攻め手にする騎士なので予想はしていましたが、やはりその凄まじい剣戟が止まることはなく。剣戟のSEも気持ちいいくらいいつまでも鳴り響きます。

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▲ 神速反射時には、蔵人以外の色がなくなる

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力を入れた演出の数々

ただ、同じくそう感じた人も多数いたようですが、蔵人戦が展開された今回の8話は戦いそれ自体より演出の方に力を注いでいた様子。

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見応えがあったのは、むしろスライドショーのような綾辻絢瀬の稽古時の回想や、固有霊装登場シーン、OPテイストな綾辻流奥義「天衣無縫」の方で(その技の完成度はともかく…(笑))、剣戟戦は言わば、和室の掛け軸前に添える生け花の役割でした。

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男らしかったと太鼓判を押される一方で、戦闘が微妙だと評されてしまうのは、倉敷蔵人の爆発などのない、やや単純な同時多発斬撃という攻撃方法と、流血の少なさや、カメラワークがあまり動かないなど(描かれなかったけど、一輝は一刀修羅が通じないことは看破していた)、従来の盛り上がるバトル要素に欠いていたことでしょうね。それでも、変化の多いモーションスピードを中心に、決して見応えのない剣戟戦ではありません。

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▲ あまりにも見えづらかった天衣無縫の詳細

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そんな予想外なものを見せてくれた「死合い」展開でしたが、一輝の顔芸、もとい剣客顔=邪悪顔にはやはり魅せられて。思わず、回想・解説役となっていた綾辻とステラにはちょっと黙っててと思ってしまいました。(笑)

でも結果として、英断となったかもしれない

よくよく考えてみれば、これらの挑戦的でもあった演出の数々は英断と言えるかもしれません。

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というのも、次なる相手の東堂刀華は居合いの使い手。伐刀絶技「雷切」もいわゆる“もの凄い速い一閃”で、正直なところ、技・戦いに関してはあまり盛り上がりを期待できないのですね。一輝も疲労困憊で、一振りに賭けるほどですし。

ただ、戦闘が盛り上がりに欠けるからと言って、他になにもないわけではなく。黒鉄厳という難解な父親はもちろん、一刀羅刹の披露や、プロポーズという有終の美が待ってもいます。特にプロポーズは間違いなく感動を呼ぶことにはなるでしょうから、あえて今回は演出を増やし、戦闘・剣客アニメという評点をずらすことによって、「終わりよければ全てよし」の布石とした。もし、この見方でいったのなら、この判断は英断と言えるかもしれません。

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最後が面白ければそのままいい評判として繋がりやすいですし、作る側としてはやはり見応えがあって、評価のされる作品に仕上げたいですからね。単純に演出で勝負を仕掛けたという風にも見えなくはないですが…「動」な桐原戦や「知」な綾辻戦のバトルっぷりを仕掛けられるいいスタッフたちですから。

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剣客な主人公と、「和」な剣客アニメ

筆者はこれまでに落第騎士の英雄譚を、武士アニメとか、剣術アニメとか言ってきました。

それはいわゆる見所の多くが、戦闘における剣術によって魅せてくれるアニメだと考えていたのですが(一輝の剣術マニアっぷりも然り)、どうやら今回のちょっと突飛でもあった、新しい演出の展開を鑑みてみると、今後は剣客な東堂刀華が待っていることもそうですし、もっと全体的な、日本式だとかの、いわゆる「和」の精神、もとい「和」テイストを持ったアニメとして完成させる方針なのかもしれないなぁと。

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▲ 今思えば綾辻絢瀬の花びら舞う雅な登場シーンは、その予兆だったかもしれない

元々落第騎士は、学戦都市アスタリスクとの類似点を挙げられることで話題になっていたアニメ。ですから、スタッフはどこかで差別化を図り、その類似点を脱却しようとは考えていたはずですしね(裏での話し合いとかなければ)。

ステラは外国の騎士、一輝は日本の騎士

そして、かつてステラに発した一輝の言葉があります。

蔵人_一輝2
「僕が理解できる範囲の成長なんてつまらない。ステラ、君には、いつも僕の想像を超えた存在でいてほしいんだ。(ほしいんだ・ほしいんだ・・ほしいんだ・・・)」

この“一正”補正のかかった台詞(笑)は、5話でむくれていたステラに対する一輝の真摯な説明に他ならないのですけど、この文章を書くにあたって、ステラが西欧の騎士であり、国外の存在であることを改めて教えてくれました。

もちろん、ステラは外国出身ですし、固有霊装もレーヴァティンという北欧神話の剣なので、全く間違いはないのですが、そもそも外国の剣の名前を冠することは珍しくないこと、外国のテイストなんて外国人のオタクも増えて国際化も広まっている現代のアニメにはそもそも常に混入していること、それからラノベテンプレアニメの影に隠れて見えづらかった、というのがあります。

蔵人_一輝55話2
物語が進むにつれて、ステラはどんどん怪物になっていきますけど、伴侶である一輝には敗北を喫しています。見た目の存在感では勝てない一輝は、ありとあらゆる武術を体得してはいるもののそれゆえにいつまで経ってもおそらく地味ですが、ステラに勝てるということは紛れもなく最強の部類であり、その地味さは武術師範的で、職人的と言えます。

手先の器用な日本人は、その性格の頑固さ、強いプライドも由来して、性格において最も職人的な国と言われています。アニメ内では尺の関係上怪物化しないステラは、戦闘ではそれほど出番が多いわけではありません。唯一の外国騎士であるステラの活躍の少なさは、そのまま一輝という「和」や日本人を体言しているかのようなキャラが中心的な「和」の物語で有終の美を飾れることも意味するのですね。(それにしても次の日常回という名の親ばかっぷりは楽しみだなぁw)



 - 落第騎士の英雄譚

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