にゅうにゅうす

主にアニメの最新情報をお届けします。

*

リゼロ(Re:ゼロ)/スバルのクズっぷりを好演する小林裕介に藤原竜也がちょっと浮かんだ【リゼロという名のデスゲーム】

      2016/07/01

クズ2クズ1
「(クソ…あの鼻っ柱をへし折ってやる…)」
▲ これはほんとに顔芸とかレベルじゃないw

(主に作画班の)製作陣の歪な(?)愛情が絶好調なリゼロ。

それは今に始まったことではなく、5話や7話などの泣き顔、死に顔の数々にも言えて、作品の痛切さ、シリアス具合をあげる一方で神回の名を欲しいままにしたところでもありました。

そんなスバルがエミリアに“ついに言ってしまった”13話。

クズ5
「俺は俺のためになんかじゃなくて…エミリアは俺を…信じてくれないのか?」
「信じたいよ。私はスバルを信じたい」


2クールからの新EDである「Stay Alive」での挿入のタイミングは相変わらずの神タイミング。(といってもいつフル聞けるのかは分からないけど…w)きつい展開ながら高橋李依さんの歌声も含めてその雰囲気はどこか優しく、エミリアは何があってもどこまでもエミリアであり、製作陣のどこかちぐはぐな二人への寄り添い愛が窺えるところでもあります。

sponsored link


スバルの引きこもり高校生っぷり

筆者はここまで主人公であるスバルについて、いくらか書き起こしてみました。

・スバルはアニメやゲームの主人公像に心の底では憧れるライトなDQNであったこと
表面的にはウザくて、猪突猛進だけど、根は親切であり、それはつまりテレビドラマ的な主人公だということ
屋敷編での使用人生活、初めての労働と規則正しい生活がいくらかスバルを真人間にしていったことや、
レムに殺され、ラムの怨嗟を受けても、二人の微かな優しさを信じることができて立ち上がれたこと

クズ7
「…ざまぁねよ俺。うまくやれてたなんて勘違いしやがって」

言えるのは、リゼロはスバルありきなんだなぁって思うのと、実際問題、スバルはまだまだ高校生だということ。しかも学校に通っていなくて、引きこもっていたことですね。(引きこもり=暗いという認識は、ノーゲーム・ノーライフ、このすばなど、最近では崩れ気味でしょうか。)

アニメの少年主人公、特に高校生の主人公って、確かに「平凡な」子たちかもしれませんが、よく見てみると“できすぎて”もいます。

クズ6
「覚悟なんて大そうな代物じゃねーし力不足は承知の上だ」

「話をテンポよく仕上げるために」を中心に、女の子たちから好感を得るために、それから、理想の高校生活を送らせたいという作者の願望から、とかの内々の理由から。当たり前と言えば当たり前なんですが、その普通が極端なリアルさを持つと、押見修造さんが描く主人公のようになったりもして、逆にスバルほどできすぎていない主人公というのも珍しいです。

クズ8

リゼロがデスゲームでもあるということ

クズ13
旦那が嫁に言う「誰のおかげで生活できているんだ!」と同じ種類のクズさを吐き出してし、落ちるとこまで落ちてしまったスバル。海外勢からも“今期一の底辺”とか言われる有様でした。

クズ12
それでも13話でのスバルには目が話せない迫力と細かな感情の変化が確かにあって、相変わらずな小林裕介さんの好演によって演出されていましたけど、その名演技を聞いていて、ふと藤原竜也さんを思い出しました。

ちょっと似たところがありませんか? 小林さんのスバルの迫力と藤原さんの演技の迫力、それから少しかすれている声質も。

クズ3
バトルロワイヤル、デスノート、インシテミル、藁の楯、カイジ…考えてみたら、藤原さんもリゼロと同じく死と関わる物語、もとい「デスゲーム」にも度々出演しています。こと生き死にに際した人間から吐き出されるゲスさとかクズさの赤裸々な感情の吐露をさせたらこの人とイメージされてるくらい。

藤原さんはいわゆる「クズ役」ばかりがまわってくることに嘆いているところでもあるそうですが、誰も彼もがこなせる役柄ではありません。

クズ4
▲ るろうに剣心ではまさかの志々雄だった

藤原さんの壮絶な演技力は、早熟な才能はもちろん、舞台役者として培われたそれで、またシェイクスピア劇の生々しい人間愛憎劇と今は亡き蜷川幸雄さんの師事によって練磨されたものでもあります。

長月さんの台詞劇を見ているかのようなwebでの文章、痛々しいまでの想いの数々がにじみ出ている小林さんの迫力ある声、藤原さんのデスゲームでの生々しい絶叫の数々を照らし合わせてみると、小林さん扮するスバルの体験していることもそれと同種の「デスゲーム」なんだなぁ…と改めて思わずにいられません。

クズ
「……彼女が、特別だからだ」

主人公が死に切れないことがメインという酷な物語ですが、そんなスバルをレムは何があっても手放さないことと言い、やっぱり屈指のリアルなヒューマンドラマだと思います、Re:ゼロから始める異世界生活は。(実はもうちょっと株落ちる)

 - Re:ゼロから始める異世界生活

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

リゼロ(Re:ゼロ)/ミミ、ティビー、フレデリカにガーフィールに、かわいい系獣人が戦場に出るアニメって意外と少ない?

筆者がリゼロを見ていて、原作を読むだけでは味わえない、“アニメならでは”だと思っ …

リゼロ(Re:ゼロ)/愛妻家ヴィルヘルムの剣鬼っぷりはどう描かれるだろう かっこよすぎる台詞集と若かかりし頃

7話や15話では壮絶な展開を見せたリゼロ。そこには目を背きたくなるような痛々しい …

リゼロ(Re:ゼロ)/リカードの想像以上のワイルドさとミミのクレしんのひまわりばりの好演技にびっくり仰天してた

大評判に終わったレムとスバルが語り合った18話。 回毎では、個人的には序盤でもあ …

リゼロ(Re:ゼロ)/レムが思ってた以上に落ちてた スバルのハーレムが否定されない理由

王選編きましたね~! 1章と同じ舞台だというのにこんなにワクワクするのはなんでで …

リゼロ(Re:ゼロ)/最初の凶敵エルザ・グランヒルテ 能登ボイスで『腸狩り』な美人吸血鬼【ネタバレ】

アニメを見ながら、まるでADV(アドベンチャーゲーム)を体験しているかのような感 …

リゼロ(Re:ゼロ)/【7話の神回っぷりに涙腺が崩壊…】ラムの怨嗟とベアトリスの導き、エミリアの慈愛

「お前たちが俺にくれたものの話だよ」 「そんなこと…、記憶にありません」 スバル …

リゼロ(Re:ゼロ)/一皮むけてもスバルはやっぱりスバルなんだね 20話の悲しいリカード「びしゃ」

KADOKAWAからこっそりこんなのがアップされています。 いいですね~。(´◡ …

リゼロ(Re:ゼロ)/量産型ペテルギウスがわんさか!飛田ギウスのはっちゃけ感は異常【劇団ペテルギウス】

アニメの中で、ペテルギウスはどこから「人外」になってたんでしょうね。(もちろんラ …

リゼロ(Re:ゼロ)/アルデバランの正体にまつわる重大すぎる謎の数々 スバルの父なのか、スバル本人なのか【ネタバレ】

リゼロで目立つキャラと言えば、屈指の死に歴を持つスバルと脳が震えるさんことペテル …

リゼロ(Re:ゼロ)/想像を絶する15話の『終焉』 最後は美しさすら漂う、一枚の絵画のような幻想的で悲劇的な終幕だった

「行こう、レム」 リゼロらしい怒涛の展開が続いている……などとは言い切れない仕上 …