アルスラーン戦記/ペシャワール城に集った十六翼将たち イスファーン、ルーシャン、ザラーヴァント、トゥース
19話でアルスラーンが署名をした追討令。ペシャワール城には諸侯たち、腕に覚えのある者たちが集いました。
その中には後に十六翼将として語られる面々がちらほら。次回予告を見れば、そんな彼らが決してぽっと出で終わらないことがうかがえます。
キャラクターに関して、出し惜しみしないのがアルスラーン戦記の特徴。ですがキシュワードが娘を娶ったマヌーチュルフや、ハイル、クルプ、クシャエータなどの万騎長の面々は、歴史的な敗戦のためとはいえ、声優もつかないまま紹介したきり、二度目は生首という、凄惨な末路を迎えてしまいました。
今回ではそういったことはなく、声優もついていて、改めてアルスラーン戦記が大所帯アニメであることが実感できる話になっています。
さて、今回は追加されたキャラクターたちの紹介です。
膂力に長けた大男のザラーヴァント
典型的な名門諸侯の息子らしく、家柄に幅をきかせるかのように威勢よく喋るザラーヴァント。
その傲慢な態度は、ジャスワントも融通が利かなかったとはいえ、いきなり諍いを起こしますし、宴では、酔っ払い同士で士気を高める中心人物になっていたりと、その心意気は分かるのですが、いわゆる体育会系の単純バカと言いますか。(笑)
「出陣は五月十日だ!パルス再興のためぇ!殿下のためぇ!王都も我らの手で取り戻すぞ!だあーはっはっはっは!」
ジャスワントは特に人気の高いキャラなので、即反感を買ってしまったキャラの一人かもしれませんね。ですが、そのためにパルスの異国人に対するリアルな差別意識を引き出せていますし、その衝突も、後にはきちんと和解、ザラーヴァントは口ばかりでなく武勲も立てていて、2部での都市計画では、作業員たちから親しまれるなど、リーダーシップを発揮しています。
童顔を嫌って、顎鬚を生やしているという可愛い一面もあったりしますね。
鉄鎖術の達人トゥース
こちらは元からパルス国の武将。パルス南方にて守備隊長を務めていました。
トゥースは寡黙ですが、退屈な護衛や、エラムがしていたような地味な任務も嫌な顔せず引き受け、アルスラーンからも高く評価される一人。
特徴的なのはその鉄鎖。武勲の多くをこの変わった武器で勝ち取ります。亡き戦友の娘3人を嫁にし、クバードが羨ましさ反面からかいますが本人は至って鈍感という説話もあるトゥースですが、最期はアルスラーンを護って殉死してしまいます。
クバードが可愛がる狼の子イスファーン
イスファーンについては以前も書きましたが、シャプールの異母弟で、狼に育てられるという特殊な境遇の持ち主。
性格はシャプールに似ていて、真面目一徹。シャプールを敬愛し、騎士道に殉じています。とはいえ、狼らしく激しい一面もあり、そう願っていたとは言え、射殺したギーヴに当初は切りかかりました。
シャプールと常に言い合いをしながらもなんだかんだ楽しんでいたクバードは、その弟であるイスファーンとはやはりというかよく絡むようになり、魔物の討伐が逸話になるほどの共闘を繰り広げます。
ナルサスにないものを持つ精悍な文官ルーシャン
「レイの城主、ルーシャンと申す。アルスラーン殿下の激に応じ、ルシタニアの侵略者どもを討ち払わんものと、まかり越しました。」
こちらは武将ではなく文官。その人望の厚さと、公正な態度で家柄関係なく顔の広い人物です。
元々宰相的な立場だったのはナルサスでしたが、出自・考え方の違いなどから、諍いを起こし始めた諸侯たちを収めるために、ナルサス自ら宰相に推薦。
能力的にはナルサスに劣りますが、ナルサスには薄い、立場に対する責任感や役柄に見合った重厚感、そしてそのために所持している広い人望の厚さや誠実さで、ルーシャンはアルスラーン新生国家の宰相を担うことになります。
「理由はどうあれ、そのような行為を是とすることはできない。私もアルスラーン殿下王太子として立てることに異論ない。」
▲ 噂を用いるような謀略はできないけど、殿下や、素性の明らかでない者もいる臣下たちとの初顔合わせの場でも、事の重大さを熟慮することができ、決意表明のできる意思明瞭な文官
また、アルスラーンに事あるごとに縁談を持ちかけるような誠実さもあり(笑)、能力の優劣は別として、良くも悪くもナルサスよりずっと宰相的な人物です。
アルスラーン戦記も残すところ5話となり、カウントダウンが始まってしまいましたが、彼らの活躍がどのように描かれるのか楽しみです♪(尺的に、若干打ち切り的な終わり方を迎えそうで怖い。決して悪くはないのだけど。)
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アルスラーン戦記
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